家に帰りたい気持ちに寄り添う

介護のお仕事エピソード

初めてショートステイを利用するおぱあちゃん。


『ここに来るの、何も聞いてない』と何度も言う。


職員は『そうなんですね、それは不安ですね』と受け止める。

しばらくその話を続け、少しずつ話題を変えていくと表情がほんの少しずつほぐれていった。

出身地の話、子供の名前の由来、飼っている犬の話…


笑い声もでてくる。


他の用事でそばを離れると、また来た時と同じ固い表情に戻り、それを繰り返す。

何も聞かされずに来たなら不安は当たり前。

家族様はきっと何度も説明して送り出されたはず。


でも忘れちゃう。

『こういう理由でここに泊まりに来たんですよ』と話したところで、おばあちゃんの中では聞かされていないのだから、解決はしないのかな。

ただただ隣りに座って話を聞いて、
『何か居心地が良くなってきた』と思ってもらえたら良いのかな。


ここに来た理由を説明するんじゃなくてただそばにいる、それが今のおばあちゃんには一番必要なことなのかな。


どういう声かけが合っているのか、試行錯誤していると、

同僚が『娘さんも旦那さんもここにいることは知ってるから、それは心配しなくて大丈夫ですからね。安心してね』と声をかけていた。

家族が心配してるかもという心配はいらない、それだけで少し安心したような顔をするおばあちゃん。

同僚の言葉かけは本当に優しく、包みこんでくれるよう。声のトーンも明るくて、こちらまで元気をもらう。

残りあと一泊だよ、おばあちゃん、と心の中で応援した。

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